ぶらり偉人墓地の旅「剣聖・千葉周作」編
今回はNHK大河ドラマ『龍馬伝』大ヒットを記念して、「平成によみがえる龍馬と歩く墓地の旅」の特別バージョンで、いざ参る!
NHK大河ドラマ『龍馬伝』はどんどん面白くなっていますな。 坂本龍馬人気いまだ衰えずってところでしょうか。
さて、龍馬と言えば剣の腕も相当に立ったことで知られている。
土佐から剣術修行で訪れていた江戸では、三大流派の一角である「北辰一刀流剣術」を、お玉が池・玄武館道場と桶町千葉(小千葉)道場で学び、 安政5年(1858年)1月、師匠の千葉定吉から「北辰一刀流長刀兵法目録」を授けられている。
(※千葉定吉は桶町千葉道場の道場主であり、北辰一刀流創始者・千葉周作の実弟である)
さあ、偉人墓地の旅でピックアップするのは、龍馬が学んだ剣術の大師匠であり、江戸末期を代表する剣豪・千葉周作。
千葉周作は偉大な剣豪である。彼が興した北辰一刀流の門弟の顔ぶれがすごい。志士では坂本龍馬、清河八郎。新選組では藤堂平助、山南敬助、伊東甲子太郎、服部武雄、そして浅田次郎著『壬生義士伝』の主人公・吉村貫一郎。幕臣では山岡鉄舟。また、アニメや漫画で人気を博した赤胴鈴之助(読者の世代がワタシと同じなら分かる!)などなど、まさに幕末を代表する剣術の大流派の頭領である。
今回は、龍馬伝大ヒットを祈念して「平成によみがえる龍馬と歩く墓地の旅」の特別バージョンで、いざ参る。
坂本龍馬(以下、龍馬)「ふわあ(大欠伸)、ここはどこじゃ?」
ギュウゾウ(以下、ギュウ)「平成22年(2010年)の東京、龍馬さんが生きていた頃は江戸と呼ばれていた街です」
龍馬「なんと、アシが京都の近江屋で命を落としてから、もう143年か……日本はどうなった?」
ギュウ「はい、だいぶ変わりました……でも、龍馬さんは昔に増して人気者ですよ」
龍馬「ほうか、そりゃ気分が良いのう。で、今日は何の用じゃ?」
ギュウ「千葉周作先生のお墓参りを一緒にしたいな、と」
龍馬「ほう、千葉先生ちゅうたらアシの大師匠じゃないか、そりゃ楽しみじゃ」
ギュウ「まずは北辰一刀流総本山の玄武館道場跡地から訪ねます」
龍馬「よし、レッツゴーじゃき!」
お玉が池・玄武館道場跡地
[東京都千代田区神田東松下町23]
龍馬「えらい派手な街じゃのう、ここはどこじゃ?」
ギュウ「秋葉原です。江戸時代は有名な流派の道場がたくさんあった武の街でしたが、今は電気屋さんが密集し、オタクやコスプレの聖地と呼ばれる新しい文化の発信地になっています」
龍馬「オタク? コスプレ? 何にしても若い者が元気なのは結構なこと。アシは新しい文化が大好きじゃき。で、お玉が池・玄武館はどこじゃ?」
ギュウ「秋葉原駅から昭和通りを日本橋方向に100メートルほど歩いた岩本町に道場跡地の記念碑があります」
龍馬「ふむ。地図には、旧大妻高等學校、旧千桜小学校とあるが…?」
ギュウ「はい、千桜小学校のグラウンドだった場所です」
龍馬「おう、これがそうか……『武尚之右』と刻まれている」
ギュウ「玄武館とその隣にあった儒学者・東條一堂の瑶池塾を偲び、文武両道を意味する言葉を記念碑に刻んだそうです」
龍馬「アシもここで学んだんじゃあ…(シミジミ)。しかし玄武館道場がなくなっているのは寂しいにゃあ」
ギュウ「いえ、道場は再建されて別の場所にあるんです」
龍馬「そうかえ、ではそこにも行こうじゃないか!」
ギュウ「はい!」
玄武館・杉並本部道場
[東京都杉並区善福寺2-28-6]
ギュウ「JR吉祥寺駅から20分ほど歩いた場所にある善福寺公園の近くに……」
龍馬「北辰一刀流本部の立派な看板があるぞ!」
ギュウ「ここでは、昭和の剣豪として知られた五世宗家・小西重治郎成之さんのご子息、小西真円一之さんが六世宗家として門弟を指導されています」
龍馬「ちょっと覗いてみようかの……。ほう、なかなか綺麗でええ道場じゃないか。 おっ、門弟札にアシの名前の木札も下がっておるぜよ!」
ギュウ「この道場で門弟たちは龍馬さんと同様に、抜刀術、組太刀、長刀(薙刀)術、竹刀剣術(古流剣道)を学んでいます」
龍馬「アシの後輩ちゅうことか、ちいと稽古をつけてやろうかの」
ギュウ「あわわ! 龍馬さんが現れたらみんな驚いちゃいますから、ここは堪えて今日のメインイベントである千葉周作先生のお墓参りに向かいましょう」
龍馬「そうか残念じゃのう…。では、魂は道場に置いていくぜよ」
本妙寺
[東京都豊島区巣鴨五丁目35]
ギュウ「山手線・巣鴨駅下車、国道17号を北に10分ほど歩くと千葉先生が眠る『徳栄山 總持院 本妙寺』です」
龍馬「アシが知っている場所と違う気がするんだが……」
ギュウ「明治43年(1910年)に、本郷丸山(現在の文京区本郷)からここへ移転しました」
龍馬「ほうかい。しかし、安政2年(1856年)に亡くなった大師匠をこうして墓参りが出来るのは嬉しいのう……ん?」
ギュウ「どうしました」
龍馬「山門にあるこの木柱は?」
ギュウ「千葉先生と同じく安政2年に亡くなった、江戸北町・南町奉行を歴任した名奉行、遠山金四郎景元、通称・遠山の金さんのお墓を紹介したものです。千葉先生のお墓を紹介した屋根付きの史跡碑もこちらにあります」
龍馬「他には、囲碁家元筆頭の本因坊の墓もここにあるのか」
ギュウ「はい。では龍馬さん、千葉先生のお墓へ……」
龍馬「いざ参ろう!」
千葉周作成政
寛政5年(1793年) - 安政2年(1856年)12月10日
龍馬「うむ、立派なお墓じゃ!」
ギュウ「今も剣の修行者が武運を授かりにここを訪れています」
龍馬「大師匠は尊敬されているんだにゃあ」
ギュウ「作家の司馬遼太郎が、千葉先生を主人公にした『北斗の人』という小説を書いています」
龍馬「すごいのう」
ギュウ「司馬は『竜馬がゆく』も書いています」
龍馬「アシのことが物語になっているのか!」
ギュウ「ふふふ、それどころか、龍馬さんは今やっている大河ドラマの主人公なんですよ」
龍馬「よく分からんが、けっこうなことじゃ。さて、江戸にいた頃、大師匠にはごじゃんとお世話になったからにゃあ、しっかりお墓参りをせんといかんき」
ギュウ「はい」
龍馬・ギュウ「南無」
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龍馬「ギュウゾウ、世話になったな」
ギュウ「え、龍馬さん、もう帰っちゃうんですか!?」
龍馬「アシはまだやることがあるき!」
ギュウ「相変わらず忙しいんですね…」
龍馬「日本をいま一度せんたくせにゃならんからにゃあ、ではグッドバイじゃ!」
偉人墓地の旅、龍馬と一緒に訪ねる剣聖・千葉周作編、ここまで。











